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日本地球惑星科学連合
2010年大会 大会委員長

平原 和朗(京都大学)


 日本地球惑星科学連合が意見書を提出した行政刷新会議事業仕分けは, 「科学技術関連予算」と「若手研究者育成」について経済性を優先し拙速に縮減や停止を求めるものであり, 多くの研究者の批判を呼び起こしました.一方,事業仕分けが公開の場で行われたことは, 科学技術関連予算を初めて国民の眼に見える形で提示し,国民の間にも議論を引き起こした, という点で評価でき,また研究者にも説明責任を求めるものであったといえます. 連合大会は,このような観点からみて,地球惑星科学分野における最先端の研究成果の発表及び 情報交換の場として,また学際融合的な新分野の開拓や若手研究者育成の場として, さらには国民への情報発信を行う場としても重要な役割を担っているといえます.

 昨年行われた日本地球惑星科学連合2009年大会は,連合が一般社団法人となって初めての大会で, 参加者数4,807 名,論文投稿数3,088 件,セッション数134という大規模な大会となりました. 折しも新型インフルエンザの世界的感染拡大時期と重なり,対策本部を開設するなど対策を迫られ, 参加者皆様にもアンケート記入など色々ご協力をいただきました.

 日本地球惑星科学連合2010年大会は,セクション制のもとで行われる最初の大会となります. 開催セッションは,パブリックセッション(旧一般公開プログラム),ユニオンセッション, 学術セッション(サイエンスセッション)に区分されます.学術セッションは, 5つのサイエンスセクションに対応するセッションカテゴリ(宇宙惑星,大気海洋・環境,地球人間圏,固体地球,地球生命) 及び地球惑星総合セッション,学際・広領域セッション(旧ジョイントセッション等)から構成されます. これらの一部は,海外の研究者も参加し,英語で発表を行う国際セッションです. これまでにない多様なテーマのセッションやイベントが行われる予定です.

多くの皆さまのご参加・ご協力をお願いいたします.